示談交渉の悩み：後遺障害12級の認定、今後の手続きと賠償額について徹底解説
示談交渉の悩み：後遺障害12級の認定、今後の手続きと賠償額について徹底解説
この記事では、交通事故による後遺障害で示談交渉を進めるにあたり、紛争処理センターや弁護士への相談を検討している方に向けて、具体的なアドバイスを提供します。特に、後遺障害12級の認定を受け、今後の賠償額や手続きについて不安を感じている30代女性のケースを想定し、専門的な視点から問題解決をサポートします。
示談交渉について。被害者請求し、後遺障害合併12級認定されました。認定通知が届いたところです。これからの示談交渉に紛争処理センターか弁護士を頼むか悩んています。これから任意保険会社（JA）の提示があります。 認定されたのは、頚椎捻挫で医学的所見は乏しいが、著しい頭痛等、治療状況、症状推移から将来的に回復困難と見込まれる障害として14級9号と、膝内側靭帯損傷、骨挫傷後の機能障害で12級７号で、合併12級です。事故当時34歳で現在36歳の女です。H22年7月31日に事故にあいH23年10月18日に症状固定しました。総治療日数445日、入院６日、実通院27日（内１日は二ヶ所行ったので26日になりますか？）既に治療費、入院中諸雑費・交通費で00000円、休業損害として288000円、H23年5月に解雇になり、6月から症状固定の10月まで月240000円の休業損害計1488000円はお支払いしてもらっています。 事故前年度は就職活動をしていたため収入は少なく948331円で、事故の二ヶ月前の5月から派遣で働いていました。その後事故の影響で解雇になり、現在も働くのが困難で無職です。パティシエとして15年、独立を目指し働いていましたが、立ち仕事の肉体労働に、細かい神経を使う作業で現状復帰は厳しいです。 保険会社の提示は低いとお聞きしますが、どれくらい請求できるのでしょうか？ 大阪では青い本で計算するのでしょうか？ また、加害者70歳近いおじさんで車を逆走して歩行中の私を真っ正面からはね飛ばしたにもかかわらず、私が飛び出した等の暴言を浴びせ、道の真ん中に寝てたら邪魔やから端寄れと、頭を強打して動けない私の両足を持って引きずりました。回りにいた人が止めてくれ、救急車を呼んでくれました。回りに誰もいなければ放置されていたのではと、命もなかったのではないかと恐怖です後ICUに入る前に処置室に加害者が入ってきましたが、そこでもボンネットに乗っかったのを降ろしてやったのに大袈裟な等と言い、医師と看護師に傷の状態見たら嘘とわかると、外傷性くも膜下出血おこしてるんやと言われて追い出されてましたが、現在も謝罪はありません。 このような仕打ちについては請求できないのでしょうか？ また、弁護士に依頼した場合、費用等で、紛争処理センターより少なくなるのでしょうか？ どうぞご教授お願いします。補足諸雑費・交通費入力ミスです。100000円です。 あと、弁護士特約はないです。弁護士依頼の費用はどのくらいになりますか？
今回の相談者は、交通事故によって後遺障害を負い、今後の示談交渉について悩んでいます。特に、加害者の対応や、現在の就労状況、今後の生活への不安を抱えているようです。この記事では、これらの悩みを解決するために、具体的なアドバイスと情報を提供します。
1. 示談交渉の第一歩：紛争処理センター vs 弁護士
示談交渉を進めるにあたり、まず検討すべきは、紛争処理センターを利用するか、弁護士に依頼するかという点です。それぞれのメリットとデメリットを比較し、ご自身の状況に最適な選択肢を見つけましょう。
1-1. 紛争処理センターのメリットとデメリット
紛争処理センターは、中立的な立場で示談交渉をサポートする機関です。費用が比較的安価であり、専門家によるアドバイスを受けられる点がメリットです。しかし、交渉はあくまでも「あっせん」であり、強制力はありません。また、複雑な案件や高額な賠償請求には対応しきれない場合もあります。
- メリット:
- 費用が比較的安価
- 中立的な立場で交渉をサポート
- 専門家によるアドバイス
- デメリット:
- 強制力がない
- 複雑な案件には対応しきれない場合がある
- 交渉期間が長くなる可能性がある
1-2. 弁護士に依頼するメリットとデメリット
弁護士に依頼する場合、専門的な知識と経験に基づいた交渉が期待できます。法的観点から最大限の賠償額を追求することが可能であり、加害者側の対応についても、精神的な負担を軽減できます。ただし、費用がかかること、弁護士との相性があることなどがデメリットとして挙げられます。
- メリット:
- 専門的な知識と経験に基づいた交渉
- 最大限の賠償額を追求可能
- 加害者側の対応による精神的負担の軽減
- デメリット:
- 費用がかかる
- 弁護士との相性がある
- 依頼する弁護士によって結果が左右される場合がある
今回のケースでは、後遺障害12級という比較的複雑な案件であり、加害者の対応も問題となっているため、弁護士への依頼を検討することをおすすめします。弁護士は、加害者に対する法的責任を明確にし、適切な賠償を求めることができます。
2. 賠償額の算定：弁護士基準と自賠責基準
賠償額を算定する際には、いくつかの基準が存在します。主なものとして、自賠責保険基準、任意保険基準、弁護士基準があります。弁護士に依頼することで、最も高額な賠償額が期待できる弁護士基準での交渉が可能になります。
2-1. 賠償額の基準
- 自賠責保険基準: 最低限の補償を目的とした基準であり、賠償額は低めです。
- 任意保険基準: 各保険会社が独自に定める基準であり、自賠責保険基準よりは高額ですが、弁護士基準よりは低くなる傾向があります。
- 弁護士基準（裁判基準）: 過去の判例に基づいた基準であり、最も高額な賠償額が期待できます。
今回のケースでは、後遺障害慰謝料、逸失利益、治療費、休業損害などが賠償の対象となります。弁護士に依頼することで、これらの項目について、弁護士基準に基づいた適切な賠償額を請求できます。
2-2. 後遺障害慰謝料の計算
後遺障害慰謝料は、後遺障害の等級に応じて算定されます。12級の場合、弁護士基準では、290万円が相場となります。ただし、個別の事情（事故の態様、加害者の対応など）によって増額される可能性があります。
2-3. 逸失利益の計算
逸失利益は、後遺障害によって将来的に失われる収入を補償するものです。計算には、事故前の収入、労働能力喪失率、労働期間などが考慮されます。今回のケースでは、事故前の収入が少ないため、今後の就労状況や、パティシエとしての経験などを考慮して、適切な逸失利益を算定する必要があります。
弁護士に依頼することで、これらの計算を正確に行い、最大限の賠償額を請求できます。
3. 加害者への対応と慰謝料請求
今回のケースでは、加害者の対応が非常に問題となっています。加害者の暴言や、事故後の謝罪がないことなど、精神的な苦痛は計り知れません。弁護士に依頼することで、これらの問題に対する法的措置を講じることができます。
3-1. 加害者の責任追及
加害者の暴言や、事故後の対応は、民事上の不法行為に該当する可能性があります。弁護士は、加害者に対して慰謝料を請求し、精神的な苦痛に対する賠償を求めることができます。
3-2. 刑事告訴の検討
加害者の行為が、刑事事件に該当する可能性がある場合、刑事告訴を検討することもできます。刑事告訴を行うことで、加害者に刑事罰を科すことができ、精神的な救済につながる可能性があります。
弁護士は、これらの法的手段を駆使し、加害者に対して責任を追及し、正当な賠償を求めることができます。
4. 労働能力と就労支援
今回の相談者は、事故の影響でパティシエとしての仕事に復帰することが困難な状況です。今後の生活を考えると、就労支援や、現在の状況に合わせた働き方を検討する必要があります。
4-1. 労働能力の評価
後遺障害の程度によっては、労働能力が低下していると判断される場合があります。弁護士は、専門医の意見を参考にしながら、労働能力の評価を行い、逸失利益の算定に反映させます。
4-2. 就労支援の活用
ハローワークや、障害者職業センターなど、就労支援機関を活用することで、就職活動や、職業訓練を受けることができます。また、障害者手帳を取得することで、様々な支援制度を利用することも可能です。
4-3. 転職活動における注意点
転職活動を行う際には、自身の障害について、正直に伝える必要があります。ただし、過度に不安を煽るような表現は避け、自身の能力や、できることをアピールすることが重要です。また、企業によっては、障害者雇用枠での募集を行っている場合もあります。
弁護士は、就労に関する相談にも対応し、適切なアドバイスを提供することができます。
5. 弁護士費用と弁護士特約
弁護士に依頼する場合、費用が発生します。しかし、弁護士費用特約に加入している場合は、費用を保険会社が負担してくれる場合があります。今回のケースでは、弁護士特約がないため、費用について事前に確認しておく必要があります。
5-1. 弁護士費用の種類
- 相談料: 弁護士に相談する際に発生する費用。
- 着手金: 弁護士に依頼する際に発生する費用。
- 報酬金: 示談交渉や訴訟の結果に応じて発生する費用。
- 実費: 交通費や、書類作成費用など。
5-2. 弁護士費用の相場
弁護士費用は、弁護士事務所や、案件の内容によって異なります。一般的には、着手金と報酬金の合計が、賠償額の一定割合となることが多いです。事前に、弁護士に見積もりをしてもらい、費用の内訳を確認しておきましょう。
5-3. 法テラスの利用
経済的な理由で弁護士費用を支払うことが難しい場合は、法テラス（日本司法支援センター）を利用することができます。法テラスは、弁護士費用の立て替えや、無料法律相談などの支援を行っています。
弁護士に依頼する前に、費用についてしっかりと確認し、ご自身の状況に合った選択肢を選びましょう。
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6. 示談交渉の流れと注意点
示談交渉は、以下の流れで進みます。それぞれの段階で、注意すべき点があります。
6-1. 示談交渉の流れ
- 保険会社からの提示: 任意保険会社から、賠償額の提示があります。
- 交渉: 提示された金額に対して、弁護士と相談しながら、増額交渉を行います。
- 調停・訴訟: 交渉が決裂した場合、調停や訴訟を検討します。
- 和解・判決: 調停で合意に至るか、裁判所の判決が出ます。
6-2. 交渉時の注意点
- 証拠の収集: 事故に関する証拠（事故証明書、診断書、治療記録など）をしっかりと保管しておきましょう。
- 専門家との連携: 弁護士や、医師など、専門家と連携し、適切なアドバイスを受けましょう。
- 冷静な対応: 保険会社との交渉では、感情的にならず、冷静に対応しましょう。
- 記録の作成: 交渉の内容や、やり取りを記録しておきましょう。
6-3. 紛争解決センターの活用
弁護士に依頼せず、ご自身で交渉を進める場合、紛争解決センターを活用することも有効です。紛争解決センターは、中立的な立場で、示談交渉をサポートしてくれます。
示談交渉は、時間と労力がかかる場合があります。焦らず、専門家と相談しながら、慎重に進めていきましょう。
7. 精神的苦痛に対するケア
交通事故による精神的な苦痛は、計り知れません。加害者の対応や、後遺障害による生活への影響など、様々な要因が、精神的な負担となります。精神的なケアも、非常に重要です。
7-1. 専門家への相談
精神科医や、カウンセラーなど、専門家に相談することで、心のケアを受けることができます。専門家は、あなたの悩みを聞き、適切なアドバイスや、治療を提供してくれます。
7-2. サポートグループの活用
同じような経験をした人たちが集まる、サポートグループに参加することも有効です。体験談を共有し、共感し合うことで、孤独感を軽減し、心の支えを得ることができます。
7-3. ストレス解消法の実践
趣味や、リラックスできる時間を持つなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。適度な運動や、休息も、心の健康を保つために重要です。
心身ともに健康な状態で、示談交渉に臨むことが大切です。
8. まとめ：示談交渉を成功させるために
今回のケースでは、後遺障害12級の認定、加害者の対応、就労状況など、様々な問題が複雑に絡み合っています。示談交渉を成功させるためには、以下の点を意識しましょう。
- 弁護士への相談: 専門的な知識と経験を持つ弁護士に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
- 賠償額の算定: 弁護士基準に基づいた、適切な賠償額を請求しましょう。
- 加害者への対応: 加害者に対する法的責任を明確にし、正当な賠償を求めましょう。
- 就労支援の活用: 就労支援機関を活用し、今後の生活を支えるための準備をしましょう。
- 精神的ケア: 専門家への相談や、サポートグループの活用など、精神的なケアを行いましょう。
交通事故は、人生を大きく変える出来事です。一人で抱え込まず、専門家や、周囲の人々に相談し、問題解決に向けて、一歩ずつ進んでいきましょう。
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