バックレた飲食店の給料未払いはどうすればいい？未払金請求の全知識を徹底解説
バックレた飲食店の給料未払いはどうすればいい？未払金請求の全知識を徹底解説
この記事では、個人経営の飲食店で給料未払いのままバックレてしまった方に向けて、未払い給料の請求方法について、具体的なステップと注意点、そして今後のキャリア形成に役立つ情報を提供します。退職時のトラブルは誰にでも起こりうるものですが、適切な対応をすることで、未払い給料の回収だけでなく、次へのステップへと繋げることができます。
辞めた職場の給料に関しての相談です。個人経営の飲食店に正社員として今年の2月15日〜7月28日まで勤めて居ました。職場がどんな環境だったのかなるべく簡潔に説明致します。
- 週一休で拘束時間が16時間程、労働時間は14時間程
- 福利厚生は無く、国保、年金等は自腹
- 入社して始めの３ヶ月の給料は15万、４ヶ月目からは19万。雇用保険だけ引かれてました
- 会社の規模が小さかった為に私が入社した事により新しいお店を出しました。私が務めていた店舗は私を含めて従業員が2人のみ
- 店舗数は3つ
- 店舗1-正社員が2人(私がいるところです)
- 店舗2-アルバイトが2人と社長の親父さん
- 店舗3-社長と正社員が1人、アルバイトが2人
忙しい時には社長の奥さん、社長の知り合いが手伝っています。店舗1と2のキャパは同じくらいでお客様が20人程で満席です。店舗3は50人程入れます。
もう嫌になって辞めました。7月31日付けの退職届を7月14日に提出しました。認められませんでした。7月28日限界を感じて、LINEで辞めると社長に伝えバックレました。すぐ従業員達の連絡先は消しました。給料日になって振り込まれて居ませんでした。給料明細がメールで来ていたのですが(事務作業は社長の奥さんがしていました)、そのアドレスは消さないままだったので「給料が入っていません。いつ振り込まれますか？」と尋ねると、「事務専用のメールアドレスですので、社長に直接連絡取ってください」と来ました。退職届を出した際に社長には色々言われて、大変情けないのですが、精神的に直接連絡はキツイです。
※職場は東京、私は辞めて地元の九州に帰りました。
給料を貰う手段としては何があるのでしょう。文章力が無く分からない事があるかもしれません。聞いてくれたらお答えします。最後まで読んで頂きありがとうございます。
ご相談ありがとうございます。今回のケースは、給料未払いという深刻な問題に加えて、退職時のトラブル、さらにはバックレという状況が重なり、非常に複雑な状況です。しかし、適切な対応を取ることで、未払い給料の回収を目指すことができます。また、今回の経験を活かし、今後のキャリア形成に繋げることも可能です。以下、具体的なステップと注意点について解説します。
1. 現状の整理と確認事項
まずは、現状を整理し、確認すべき事項を明確にしましょう。これは、今後の対応をスムーズに進めるために不可欠です。
1-1. 労働契約の内容確認
入社時に交わした労働契約書、雇用条件通知書などを確認し、以下の点を確認してください。
- 給与額： 基本給、各種手当（残業代、交通費など）
- 給与の支払い方法： 振込、手渡しなど
- 給与の締め日と支払い日： いつ締め、いつ支払われるか
- 退職に関する規定： 退職の申し出期間など
これらの情報は、未払い給料を請求する際の根拠となります。もし、契約書がない場合は、給与明細や、同僚との会話、会社の規則などを参考に、労働条件を推測することも可能です。
1-2. 労働時間の記録
週一休で拘束時間16時間、労働時間14時間という状況から、残業代が発生している可能性があります。タイムカードやシフト表、業務日報など、労働時間を証明できる記録を探しましょう。もし記録がない場合でも、以下のような方法で労働時間を証明できる可能性があります。
- 同僚の証言： 同僚に、一緒に働いていた時間について証言してもらう
- メールやLINEの履歴： 業務に関するメールやLINEのやり取りから、労働時間を推測する
- 会社の防犯カメラの映像： 会社に防犯カメラがある場合、労働時間の証拠になる可能性がある
1-3. 未払い給料の内訳
未払い給料の内訳を正確に把握しましょう。具体的には、以下の項目を計算します。
- 基本給： 契約通りの基本給が支払われているか
- 残業代： 14時間労働のうち、法定労働時間を超えた時間に対して残業代が支払われるべきです。残業代の計算には、1時間あたりの賃金（基本給÷1ヶ月の平均労働時間）と、割増率（時間外25%、深夜25%、休日35%）が必要です。
- 交通費： 交通費が支給される契約だった場合、未払い分を計算する
- その他手当： 該当する手当があれば、未払い分を計算する
これらの計算には、給与明細や労働時間記録が不可欠です。正確な金額を把握することで、請求の際に説得力が増します。
2. 給料未払いに対する具体的な対応策
現状を整理したら、具体的な対応策を検討しましょう。ここでは、未払い給料を請求するための主な手段を解説します。
2-1. 会社への直接交渉
まずは、会社に直接連絡を取り、未払い給料の支払いを求めることから始めましょう。バックレてしまったことへの謝罪の気持ちを伝えつつ、冷静に未払い給料の支払いを要求します。この際、電話ではなく、証拠が残るように、内容証明郵便やメールなどの書面で連絡を取ることをおすすめします。
メールで連絡を取る場合は、以下の内容を盛り込みましょう。
- 氏名と在籍期間： 氏名と、いつからいつまで在籍していたかを明記する
- 未払い給料の内訳： 基本給、残業代、交通費など、未払いとなっている金額を具体的に記載する
- 支払い期限： いつまでに支払ってほしいか、具体的な期日を提示する
- 連絡先： 連絡が取れる電話番号やメールアドレスを記載する
- 今後の対応： 支払いに応じない場合は、法的手段を検討する旨を伝える
このメールは、証拠として保管しておきましょう。
2-2. 内容証明郵便の送付
会社との直接交渉がうまくいかない場合は、内容証明郵便を送付することを検討しましょう。内容証明郵便は、いつ、誰が、誰に、どのような内容の郵便を送ったかを郵便局が証明してくれる制度です。これにより、会社に対して、未払い給料の支払いを求める意思を正式に伝えることができます。
内容証明郵便には、以下の内容を記載します。
- 宛先： 会社の住所と宛名（代表者名）
- 差出人： あなたの氏名と住所
- 件名： 未払い給料の請求について
- 本文： 未払い給料の内訳、支払い期限、支払いに応じない場合の対応などを具体的に記載する
内容証明郵便は、郵便局で手続きを行う必要があります。専門家（弁護士など）に作成を依頼することもできます。
2-3. 労働基準監督署への相談・申告
会社との交渉がうまくいかない場合や、会社が誠実に対応しない場合は、労働基準監督署に相談・申告することができます。労働基準監督署は、労働基準法違反の疑いがある場合に、会社に対して調査や指導を行う機関です。
労働基準監督署に相談・申告する際には、以下の情報を提供します。
- 会社名と所在地： 会社の正確な情報
- あなたの氏名と連絡先： あなたの情報
- 労働契約の内容： 労働時間、給与、退職に関する規定など
- 未払い給料の内訳： 未払いとなっている金額
- 証拠： 労働契約書、給与明細、タイムカード、メールのやり取りなど、証拠となるもの
労働基準監督署は、会社に対して是正勧告や指導を行うことができます。場合によっては、刑事事件として捜査が行われることもあります。
2-4. 弁護士への相談・依頼
上記の方法で解決しない場合や、法的知識がないため不安な場合は、弁護士に相談・依頼することを検討しましょう。弁護士は、あなたの代わりに会社との交渉や、法的手段（訴訟など）を行ってくれます。弁護士費用はかかりますが、専門的な知識と経験に基づき、適切な解決策を提示してくれます。
弁護士に相談する際には、以下の情報を提供します。
- これまでの経緯： 会社との交渉状況、労働基準監督署への相談状況など
- 労働契約の内容： 労働時間、給与、退職に関する規定など
- 未払い給料の内訳： 未払いとなっている金額
- 証拠： 労働契約書、給与明細、タイムカード、メールのやり取りなど、証拠となるもの
弁護士は、あなたの状況を詳しく分析し、最適な解決策を提案してくれます。
3. バックレ後の対応と注意点
今回のケースでは、バックレという状況が、問題解決を複雑にしています。バックレたことによって、会社との関係が悪化し、交渉が難航する可能性があります。しかし、冷静に対応することで、問題解決の可能性を高めることができます。
3-1. バックレたことへの対応
バックレてしまったことについて、まずは反省の気持ちを持つことが大切です。しかし、感情的にならず、冷静に状況を把握し、今後の対応を検討しましょう。会社との交渉の際には、バックレたことについて謝罪し、誠意を持って対応することが重要です。
3-2. 連絡手段の確保
会社との連絡手段を確保しておきましょう。LINEの連絡先を消してしまったとのことですが、メールアドレスは残っているようですので、まずはメールで連絡を取ることから始めましょう。もし、メールでの連絡が難しい場合は、弁護士に依頼し、弁護士を通じて連絡を取ることもできます。
3-3. 証拠の収集と保管
未払い給料を請求するためには、証拠が重要です。労働契約書、給与明細、タイムカード、メールのやり取りなど、労働条件や労働時間を証明できる証拠を収集し、大切に保管しておきましょう。これらの証拠は、会社との交渉や、法的手段を取る際に役立ちます。
4. 今後のキャリア形成に向けて
今回の経験は、あなたにとって大きな学びとなるはずです。未払い給料の回収だけでなく、今後のキャリア形成に活かせる教訓も得られるでしょう。
4-1. 労働条件の確認
今後の就職活動では、労働条件をしっかりと確認することが重要です。労働契約書の内容をよく確認し、不明な点があれば、面接時に質問しましょう。特に、給与、労働時間、残業代、福利厚生など、重要な項目については、必ず確認するようにしましょう。
4-2. 企業の評判調査
企業の評判を事前に調査することも大切です。インターネット上の口コミサイトや、転職エージェントの情報を参考に、企業の労働環境や評判を調べておきましょう。また、面接時に、企業の雰囲気や従業員の様子を観察することも重要です。
4-3. 専門家への相談
転職活動やキャリア形成について、専門家に相談することも有効です。転職エージェントやキャリアコンサルタントは、あなたの経験やスキルを活かせる求人を紹介してくれたり、面接対策やキャリアプランニングについてアドバイスをしてくれます。専門家のサポートを受けることで、より良いキャリアを築くことができるでしょう。
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4-4. ポジティブな姿勢
今回の経験をネガティブに捉えるのではなく、ポジティブな姿勢で受け止めることが重要です。今回の経験から得られた学びを活かし、今後のキャリア形成に繋げましょう。困難な状況を乗り越えることで、あなたは成長し、より強くなれるはずです。
5. まとめ
今回のケースは、未払い給料、退職時のトラブル、バックレという複雑な状況が重なっていますが、諦めずに適切な対応を取ることで、未払い給料の回収を目指すことができます。まずは、現状を整理し、証拠を収集しましょう。次に、会社との直接交渉、内容証明郵便の送付、労働基準監督署への相談・申告、弁護士への相談・依頼など、状況に応じた対応策を検討しましょう。バックレてしまったことについては、反省の気持ちを持ちつつ、誠意を持って対応することが重要です。今回の経験を活かし、今後の就職活動では、労働条件をしっかりと確認し、企業の評判を調査しましょう。専門家への相談も有効です。困難な状況を乗り越えることで、あなたは成長し、より良いキャリアを築くことができるでしょう。
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